川崎市「フリースペースえん」を視察してまいりました✨
- pokuroom
- 2023年2月10日
- 読了時間: 4分

2023年1月20日(金)。
私たち"ぽくるーむ"は、神奈川県川崎市にある「フリースペースえん」に行ってきました🙋
ここは、公設民営の「川崎市子ども夢パーク」の中にある施設で、なんと全体の敷地面積は1万㎡!!

……いやぁ、とにかく圧巻😅
泥遊びもできる、焚き火もできる、工作もできる。
メンバー一同、ずっとソワソワしっぱなしでしたが、何と言ってもこの日にここで過ごしていた子どもたちが生き生きとした顔で過ごしていたことがとても印象的でした🙌
夏にはウォータースライダーが稼働したり、屋根付きの広場があったり、泥遊びをしたときの着替え場所と温水シャワーまでありました。
そして、夢パークの一角には「フリースペースえん」があり、登録した子どもたち、若者たちが学校以外の場で学び、育つ場として、好きな過ごし方をしていました。
毎日お昼ごはんも一緒に食べているようで、畑でできたお野菜を見ながらその日のメニューを決めて買い出しに行くそうです✨
この日は代表理事の西野博之さんから直接ご案内いただきました。
10時から12時までの視察時間だったのですが、なんと次の取材のご予定まで遅らせてくださり、13時すぎまで私たちにご対応いただきました🙇
西野さんのお話は胸に刺さるものばかりでしたが、
・37年前、学校に馴染めなかった小学校1年生男子の「ぼくはもう大人になれない」という言葉などをキッカケにこの活動を始めたということ。
・不登校は命にも関わることであり、この社会は学校に行けないというところから、子どもが死につながることもあるということ。
・自己肯定感が低い子どもが多いと言われるが、子どもの自信を奪うのは「おとなの不安」であるということ。
・子どもが安心して失敗できる環境づくりをしていく必要があること。
・不登校の子どもたちがみんな学校嫌いというわけでもなく、子どもは学校が安全で、安心して楽しく学べるのであれば学校に行きたい。無意識に子どもの努力次第で学校に行けるんだ、というメッセージを送ってはいないか。
・かなりの子どもたちが昼夜逆転をしているが、その昼夜逆転にも意味があり、朝起きられないことで完全に心が崩壊するのを防いでいる。
・ゲームをしている時間も大事であり、ゲームを取り上げたからといって動き出せるというものでもない。コミュニケーションツールの1つであり、命をつなぐもの。「ゲームがあったから今がある」というエピソードはたくさんある。
・学校復帰を目指すのではなく、将来的な「社会的自立」を目指すことが大切。
・おとなたちが決めたカリキュラムではなく、あくまでも子どもが主体。そして、何もしないことを保障することも大切であり、本人が「今だ」と思うときはきっと来ると信じて寄り添うこと。
などなど、書ききれないほどの学びがたくさんありました🤔

この「子ども夢パーク」と「フリースペースえん」は、川崎市子どもの権利に関する条例に基づき、2003年にオープンしました。
その条例制定には西野さんも携わられたのですが、その中で子どもたちも参画する「子ども委員会」も立ち上げられ、最後の会議で述べられたというメッセージをご紹介したいと思います🙋
~子どもたちからおとなへのメッセージ~
「まず、おとなが幸せにいてください。
おとなが幸せじゃないのに子どもだけ幸せにはなれません。
おとなが幸せでないと、子どもに虐待とか体罰とかが起きます。
条例に"子どもは愛情と理解をもって育まれる"とありますが、
まず、家庭や学校、地域の中で、おとなが幸せでいてほしいのです。
子どもはそういう中で、安心して生きることができます。」
西野さんも「このメッセージにはやられた」と仰っておりましたが、おとな以上に子どもたちや若者たちは物事の本質を捉えているというのは、日々のぽくるーむでの活動でも度々感じさせられます。

ついついおとなは先回りしがちですし、教えてしまいがち。
でも、おとなの役目ってそういうことではなく、不登校やひきこもり、自死、貧困など、子どもたちを取り巻く様々な問題と向き合い、みんなが過ごしやすい社会を作ることなんだろうなぁと改めて感じさせられました。


(※個人の特定を避けるため、画像にボカシ処理をしております)
今回の視察研修は、西東京市NPO等企画提案事業の助成金を活用したもので、私たちぽくるーむのメンバーだけでなく、教育支援課や協働コミュニティ課、社会福祉協議会の職員も一緒に行きました。
翌週1/26(木)には、視察に行けなかったメンバーも交えて振り返りの会を実施し、私たちの街で何ができるかを意見交換しました。

さて、これから私たちに何ができるのでしょうか。
これからもぽくるーむでは、子どもたち、若者たちの権利を大事にしながら一人ひとりと向き合っていくとともに、おとなも幸せでありながら、そっと寄り添っていける居場所づくりを続けてまいりたいと思いますが、これにはみんなで力を合わせることが大切だと思います。
引き続きみんなで頑張りましょう🤗
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